12月に入ってから、「今年のふるさと納税、まだやっていない」と気づく。あるいは、寄附は済ませたのに、届いた申請書を机の上に置いたまま年を越しそうになっている。年末は仕事も予定も立て込むので、後回しにしているうちに日付が迫ってきます。
ふるさと納税には、日付の決まりがいくつかあります。寄附そのものの区切り、手続きの締め切り、そして間に合わなかったときの次の手続き。どれも日付さえ分かっていれば、あわてずに済むものです。
締め切りは1つではなく、場面ごとに分かれています。いちばん勘違いが多いのは、最初の区切りかもしれません。
※この記事は2026年10月時点の、総務省・国税庁の公表資料などをもとにしています。日付は、2026年中に寄附する場合のものです。
今年の分は「12月31日までに支払いを終えた寄附」
どの年の控除になるかは、寄附した日付で決まります。その日付を、申し込みと支払いのどちらで数えるのかが、年末の分かれ目です。
区切りは1月1日から12月31日
ふるさと納税そのものには、申し込みの締め切りはありません。1年中、いつでも寄附できます。
ただし、税金の控除は1年ごとに区切って計算されます。区切りは、1月1日から12月31日までです。2026年の分として控除を受けたいなら、2026年12月31日(木)までに寄附を済ませる必要があります。1月1日になってからの寄附は、2027年の分として数えられます。
「申し込んだ日」ではなく「支払いが終わった日」
ここで間違えやすいのが、寄附の日付です。ふるさと納税サイトの案内によると、その年の寄附として数えられるのは、申し込みをした日ではなく、支払い(決済)が完了した日です。
12月31日に申し込みのボタンを押しても、支払いが年を越せば、翌年の寄附として扱われることがあります。控除の手続きに使う「寄附金受領証明書」には、寄附を受け取った日付が書かれます。どちらの年の分になるかは、この日付が年内かどうかで決まります。
一覧で見る、2026年の寄附の日付
2026年中に寄附する場合の日付を、順番に並べると次のようになります。

| いつまでに | すること |
|---|---|
| 2026年12月31日(木) | 寄附の支払いを完了する |
| 2027年1月10日(日) | ワンストップ特例の申請書を、寄附先の自治体へ必着で出す |
| 2027年2月16日(火)〜3月15日(月) | 確定申告をする(ワンストップ特例を使わない人、間に合わなかった人) |
| 2027年6月ごろ | 住民税の通知で、控除されているかを確かめる |
ふるさと納税の仕組みや、いくらまで寄附できるかの考え方は、次の記事でくわしく紹介しています。

2026年10月から変わったこと、変わらないこと
ふるさと納税は、2025年から2026年にかけて、いくつか決まりが変わりました。ただ、変わったのは主に自治体や申込サイトの側の決まりです。
寄附する人の期限は、これまでどおり
12月31日までの寄附、1月10日必着のワンストップ特例、3月15日までの確定申告という日付は、今の総務省と国税庁の案内でも、これまでと同じです。この記事の日付は、そのまま2026年の寄附に当てはまります。
申込サイトのポイントは、2025年10月から付かない
2025年10月1日から、申込サイトなどが寄附にポイントを付けることは禁止されました。クレジットカードで払ったときの、ふだんのカードのポイントは別です。ただし、ふるさと納税の支払いだけを対象に上乗せされるポイントは、禁止の側に入ります。
楽天ふるさと納税の寄附も、同じ日から、楽天市場のお買い物マラソンなどで、買いまわりのショップの数に数えられなくなりました。セールとの関係は、次の記事で紹介しています。

自治体が守る基準は、2026年10月から段階的に厳しく
2026年10月からは、自治体が集めた寄附金のうち、募集にかかった費用を引いて使える額が、一定の割合以上あることが求められるようになりました。割合は52.5%から始まり、2029年10月には60%まで上がります。
これは自治体が守る基準で、寄附する人の手続きは変わりません。返礼品の内容や量がどう変わるかは、自治体ごとに違います。
2027年の寄附からは、住民税の控除の一部に、193万円の上限も加わります。給与収入1億円ほどの人の水準なので、多くの人には関係しません。
年末に寄附するときの注意
12月の後半に寄附する人ほど、支払い方法や自治体の受け付けの締め切りで、年内に間に合うかが左右されます。上限額の確かめ直しも、この時期に済ませておきたいことの1つです。
支払い方法によって、寄附の日付が変わる
支払いが完了する日は、支払い方法によって違います。ふるさとチョイスの公式の案内では、次のように分けています。
| 支払い方法 | 寄附の日付になる日 |
|---|---|
| クレジットカード、PayPay・d払い・au PAY などのスマホ決済 | 決済が完了した日 |
| 銀行振り込み、郵便振替、コンビニ払い | 自治体の口座に入金された日 |
クレジットカードやスマホ決済は、その場で決済が終わります。一方、振り込みやコンビニ払いは、払った日ではなく、自治体に入金された日が寄附の日です。入金までに日数がかかったり、金融機関の取引時間の外になったりして、年内に終わらないことがあります。
12月は、自治体の事務の都合で、選べる支払い方法がオンライン決済だけになることもあります。2025年の楽天ふるさと納税では、12月15日から年明けの1月9日まで、銀行振込が使えませんでした。
この扱いは、サイトや自治体によって違うことがあります。年末に寄附するときは、申し込む前に、その自治体のページで支払い方法ごとの案内を確かめてください。
12月31日より前に締め切る自治体がある
すべての自治体が、12月31日まで受け付けているわけではありません。年内の寄附の受け付けを、早めに締め切る自治体もあります。
「大みそかに申し込めばよい」と考えていると、欲しかった返礼品の自治体がもう締め切っていた、ということが起こります。申し込みのページに、受け付けの締め切りの日が書かれていないかを見ておきましょう。
支払いが済んだかを確かめる
申し込みと支払いが別の手順になっているときは、支払いが済んだかどうかを自分で確かめます。
- 決済完了のメールが届いているか
- サイトの会員ページの寄附の履歴で、支払い済みになっているか
- 振り込みや払込票で支払ったときは、控えを取っておく
振り込みや現金書留などで支払ったときは、決済完了のメールが送られない場合もあります。年内に受け取られたかが気になるときは、寄附先の自治体に問い合わせるのが確実です。
上限額は、12月の給与明細を見てから確かめ直す
自己負担が2,000円で済む寄附額の上限は、その年の収入で決まります。年の途中では、収入はまだ見込みです。残業が減った、ボーナスが思ったより少なかった、という年は、上限も下がります。
12月の給与や、年末に受け取る源泉徴収票で、その年の収入がほぼ分かります。年末に寄附する人は、この数字で上限額の目安を確かめ直してから申し込むと、超えてしまう心配を減らせます。上限額は目安なので、ぎりぎりまで寄附するより、少し余裕を残しておくほうが無難です。
たとえば楽天ふるさと納税は、楽天会員のアカウントでそのまま申し込めるサイトの一例です。
どのサイトで寄附するかを決めていない人は、サイトごとの手続きの違いを先に見ておくと選びやすくなります。主なサイトの違いは、次の記事で紹介しています。

ワンストップ特例は、翌年1月10日必着
確定申告をしない人にとって、寄附のあとに残る手続きは申請書だけ。郵送にするかオンラインにするか、何通出すかで、1月10日までの動き方が変わります。
期限は「届いた日」で数える
ワンストップ特例は、確定申告をしなくても控除を受けられる手続きです。総務省の案内では、確定申告の不要な給与所得者などで、寄附先が5団体以内の人が使えます。
申請書を出す期限は、ふるさと納税サイトや自治体の案内では、寄附した翌年の1月10日です。2026年の寄附なら、2027年1月10日になります。
気をつけたいのは、「必着」であることです。郵送の場合、1月10日までに自治体へ届いている必要があります。1月10日にポストへ入れたのでは、間に合いません。
2027年の1月10日は、日曜日です。日曜だから次の日でもよい、という案内は確認できませんでした。1月10日に届いている必要があると考えて、前の週のうちに出しておくのが安全です。年末年始は郵便も混み合います。
年末に寄附すると、残りの日数が少ない
12月の終わりに寄附すると、申請書が自治体から届くのを待っているうちに、1月10日が近づきます。
- 申請書は、届くのを待たなくても、サイトや自治体のページから印刷できることが多い
- 寄附した日のうちに、申請書を印刷して書いておく
- マイナンバーカードの写しなど、添える書類も一緒に用意する
申し込みのときに「申請書を希望する」に印を付けただけでは、申請したことになりません。申請書を自治体へ出して、はじめて申請になります。
オンライン申請なら、郵送の日数がいらない
総務省の案内では、令和4年中の寄附から、一部の自治体で、マイナンバーカードを使ったオンライン申請ができるようになっています。
オンライン申請なら、郵便が届くまでの日数を考えなくて済みます。ふるさと納税サイトの案内では、オンラインの場合の締め切りは、1月10日の23時59分です。
ただし、すべての自治体が対応しているわけではありません。使うサービスも自治体によって違い、はじめて使うときは登録に時間がかかります。年末に寄附する人は、寄附先の自治体がオンライン申請に対応しているかを、寄附の前に見ておくとよいでしょう。
申請は、寄附のたびに必要
申請書は、寄附するごとに出します。ふるさと納税サイトの案内では、同じ自治体に2回寄附したら、申請書も2通必要です。
寄附先を数えるときは、同じ自治体に何回寄附しても1団体です。「5団体以内」の数え方と、「申請書の数」は別なので、混ぜないようにしてください。
- 寄附先の数: 自治体の数で数える(5団体まで)
- 申請書の数: 寄附した回数だけ必要
引っ越しや結婚で、住所や名前が変わったとき
申請書を出したあとで、住所や名前が変わることがあります。総務省の案内では、この場合、寄附した翌年の1月10日までに、寄附先の自治体へ変更の届け出を出します。
年末年始に引っ越す予定のある人は、この届け出を忘れがちです。届け出をしないと、控除が正しく行われないおそれがあります。
間に合わなかったときは、確定申告で
1月10日を過ぎても、控除をあきらめる必要はありません。気をつけたいのは、確定申告に入れる寄附の範囲と、3月15日を過ぎたときの扱いです。
確定申告をすれば、控除は受けられる
1月10日に間に合わなかった。書類に不備があって、返ってきてしまった。そんなときでも、確定申告をすれば、控除を受けられます。
2026年分の確定申告の期間は、2027年2月16日(火)から3月15日(月)です。総務省の案内でも、寄附をした翌年の3月15日までに、住んでいる所の税務署へ確定申告をします。
確定申告には、寄附を証明する書類が必要です。
- 寄附先の自治体から届く「寄附金受領証明書」
- または、ふるさと納税サイトが発行する、1年分の寄附をまとめた証明書(対応しているサイトの場合)
寄附金受領証明書は、寄附の数だけ届きます。届いたら1か所にまとめておくと、あとで探さずに済みます。書類の分け方と置き場所の作り方は、次の記事で紹介しています。

確定申告をする人は、全部の寄附を申告する
ここが、いちばん間違えやすいところです。
確定申告をすると、ワンストップ特例の申請は、なかったものとして扱われます。すでにワンストップ特例の申請書を出した寄附も、確定申告に入れなければ、控除を受けられません。
次のような人は、ワンストップ特例の申請書を出していても、すべての寄附を確定申告に入れます。
- 医療費控除などを受けるために、確定申告をすることにした人
- 寄附先が6団体以上になった人(超えた分だけでなく、全部の寄附を申告します)
- 副業の所得などで、もともと確定申告が必要な人

ワンストップ特例を取りやめるための手続きは、要りません。確定申告に、その年の寄附を全部入れれば足ります。
3月15日を過ぎてしまったら
国税庁の案内では、払いすぎた所得税を返してもらうための申告(還付申告)は、確定申告の期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間、出すことができます。
ただし、ふるさと納税の控除の多くは、住民税から引かれます。申告が遅れたときに、住民税の控除がどう扱われるかは、住んでいる市区町村に確かめてください。気づいた時点で、早めに動くのがよいでしょう。
控除されたかは、6月の住民税の通知で見る
ワンストップ特例を使った人は、寄附した翌年の6月から払う住民税が、そのぶん少なくなります。確定申告をした人は、一部が所得税の還付で戻り、残りが同じく翌年度の住民税から引かれます。
給与から住民税が引かれている人は、6月ごろに勤務先から配られる「特別徴収税額の決定通知書」で確かめます。どの欄に出るかは、市区町村によって違います。たとえば東京都港区の見本では、ふるさと納税の控除額は「摘要」の欄に書かれます。千葉県柏市では、給与から引かれる人は「控除(適用)額」の欄、自分で納める人は「税額の明細」の「寄附金税額控除額」です。分からないときは、住んでいる市区町村の、通知書の見方のページを開いてみてください。
今からの段取り
年末にあわてないための段取りを、時期ごとに並べます。
いつやるのがいい?
早く寄附しても、遅く寄附しても、控除される金額は変わりません。変わるのは、上限額の目安の確かさと、年末の慌ただしさです。
上限額は、その年の1月から12月の収入で決まります。年の初めに寄附すると、収入はまだ見込みで計算することになります。反対に、12月の終わりは申込サイトが混み合います。12月31日はサイトが重くなり、決済のエラーも起きやすくなるので、ふるさとチョイスによると、23時ごろに受け付けを締め切る自治体もあります。収入がほぼ見えてきて、まだ混み合わない12月上旬までが、ちょうどよい時期です。

1. 12月上旬まで
上限額の目安がつけば、寄附先と返礼品も決めやすくなります。
- 去年の源泉徴収票や、今年の給与明細で、上限額の目安を確かめる
- 寄附先と返礼品を決める
- できれば、この時期に寄附を済ませる
2. 12月中旬
申請書が届いたら、ためずに出すのがこの時期の仕事です。
- 届いた申請書を書いて、出す
- オンライン申請ができる自治体は、その場で申請まで終える
3. 12月下旬
年内の寄附はここが最後の区切りなので、収入の数字と支払い方法をもう一度見ます。
- 12月の給与を見て、上限額の目安を確かめ直す
- 追加で寄附するなら、クレジットカードなど、その場で決済が終わる方法を選ぶ
- 寄附した日に、申請書を印刷して書く
4. 年が明けたら
残っているのは、出し忘れた申請書がないかと、確定申告の書類がそろっているかの確認です。
- 1月の最初の週のうちに、申請書を出し終える
- 確定申告をする人は、寄附金受領証明書がそろっているかを数える
寄附を12月の最後の週まで延ばさないことが、いちばんの近道です。
年内の寄附先をまだ探している人は、さとふるからも返礼品を探して申し込めます。12月に入ってからなら、自治体の受け付けの締め切りの日も一緒に見ておきます。
運営者の場合:12月に寄附して、申請はオンラインで
運営者は、例年、年末の12月にふるさと納税の寄附をしています。ワンストップ特例の申請は、オンラインで出しています。
よくある質問
Q. 返礼品が届くのが年明けでも、今年の分になる?
A. なります。寄附の年を決めるのは、寄附金受領証明書の寄附の日付です。返礼品や寄附金受領証明書が届くのが翌年になっても、寄附の日付が年内なら、今年の分として扱われます。
Q. 働き始めた年でも、ふるさと納税はできる?
A. できます。上限額は、その年の1月から12月までの所得で決まり、翌年度の住民税から引かれます。年の途中から働き始めた人は、1年分より少ない収入で上限を考えることになるので、その年に受け取る給与の見込みで、上限の目安を確かめてから寄附します。
まとめ
ふるさと納税の日付で迷いやすいのは、「申し込んだ日」と「支払いが終わった日」、「出した日」と「届いた日」の違いです。今年の分は12月31日までに支払いが完了した寄附で、ワンストップ特例の申請書は2027年1月10日必着。間に合わなかったときは、2月16日から3月15日の確定申告で、その年の寄附を全部申告します。
今年すでに寄附した分があるなら、今日のうちにサイトの会員ページで寄附の履歴を開き、申請書をまだ出していない寄附がいくつあるかを数えてください。

